【蹴球観戦放浪記:寸評】ACL GS第1節 蔚山現代vsFC東京
前回のACLプレーオフでは、味スタが雨で田んぼ状態だったので、実質的に今回が新システム4-3-3のお披露目。
フットサル2セットした後だったので、後半はしっかり観戦できず。主に前半の印象だけ。
J1で3トップをやっているチームと言えば、優勝した横浜Fマリノス。マリノスはチームとしての決め事がしっかりした上での組織的な崩しだが、今日観る限りでは東京はD.オリベイラ選手、アダイウントン選手、レアンドロ選手の個人技、ポジションチェンジをしながらのコンビネーションに頼った再現性のない攻撃に見えた。昨シーズンの主な得点パターンの永井選手、Dオリベイラ選手の単独の突破と比較するとコンビネーションの要素、人数をかけた攻撃が期待できるかもしれない。が、調子を落としたときや選手の入れ替えがあった場合に不安が残る。
前線の3人は守備の負担が軽減されているように見え、トップ以外は相手のサイドバックあるいはWGにはマークに行っていないように見えた。その分今回トップ下に入ったルーキー安部選手、高萩選手はそれぞれ1人でサイドと自分の前のボランチの2人をケアする必要があった。これが今シーズンのスタンダードならたださえ強度の高いプレーが要求される長谷川監督のサッカーでは試合途中での交代、夏場の対策が重要になると思う。
2人のカバーに入るアンカー今回は橋本選手も守備範囲が広くなることも予想され、2列目の選手の負担が大きいことになる。Jリーグで4-3-3のシステムをとっているチームは、アンカーは2枚置いているのは守備の安定を狙っているはず。2019年前半の横浜は今回の東京と同じようなトップ下2枚(天野選手、三好選手)アンカー1枚だったと記憶しているが、アンカー横にスペースができており、前半は守備が安定していなかったと記憶している。
まだシーズン始まったばかりなので、新システムの選手の理解が進んでいないと思うが、今回を観る限り、うまく機能しているとは言えない。後半はFWを下げて守備の安定を図ったようだが、当然FWの位置がゴールから遠ざかり、余分なタスクが増える。守備の安定をさせた上で攻撃により人数をかけるためにはどこでバランスをとっていくのかは試合を重ねて、落とし所を探していくことになるだろう。
勝利をもぎ取れなかったことは残念だが、勝ち点をとってきたのは最低限のノルマをクリアしたことになるのでよしとしましょう。
横浜、神戸は初戦を勝ったので、Jリーグ勢としては揃ってGS突破できるように次は勝利を期待する。
徳島から移籍した梶川選手はスタメン出場できた。ACLレギュレーション対策のようで、梶川選手の主な舞台はACLになるんだろう。J2から一気にアジアが舞台になるのか。