【蹴球観戦放浪記】短評:2021年8月9日徳島vs G大阪
徳島にとってはオリンピック中断明け初のゲーム。この中断期間中にポヤトス監督の帰国と福山FCとのトレーニングマッチ、新加入選手の噂くらいしか情報はなかった。
ポヤトス監督の帰国については、プロ野球でも外国人選手の退団が多く出てきている以上にこのコロナ禍で家族と会えないという中ではしょうがないと思う。監督の心理面も配慮したヴォルティスのファインプレーだと思っている。それ以上に早く家族が来日できるようにしてほしい。
福山FCとのトレーニングマッチについては地域リーグのチームに引き分けという結果についてSNSでは批判の声もあった。地域リーグとは言え、近年天皇杯でJリーグチームに対等の結果を残している相手に失礼。福山FCの小谷野監督は以前から注目しており、どういう試合をしたのか動画で見られないのが残念。
新加入の噂があるバケンガ選手には期待したい。報道によると徳島は金額面で負けているに関わらず、合意していると。レベルは違うが、スペイン代表、ロドリゲス監督時代、今ロドリゲス監督率いている浦和を見ても、決定力のあるFWは重要。垣田選手や宮代選手の成長を促す意味でもいい補強だと思う。
で試合の内容。スタッツを見ると、ボール保持率は下がっているもののシュート数が21本(枠内6本)とシュート数ではG大阪を圧倒していた。可能性が低いところからが多いわけではないが、ペナルティエリア外ではあるが、正面からのミドルシュートやクロスが多く上がっていた。ゴール前のチャンスを増やすというのは中断前には少なかったことだし、クロスやミドルシュートを増やすことによって相手の重心も下がり、よりボールを前に持って支配できるようになるはず。
渡井選手をはじめ、選手が前を向いてチャレンジしているし、プレスの精度もよくなっていると思う。昨年J1昇格の立役者の一人西谷選手のゴールは見事。綺麗なジャンピングボレー。
選手個人の批判ではないが、ジエゴ選手の守備はボールに絡んでも、マークも少し軽いなぁ。87分、ハーフスペースを埋めにいったんだろうが、敵はいなかったし、サイドを追い越してくる選手にパスを出されたほうが危なく、その通りになった。ゴールにならなくて事なきをえたが。
前にJ1挑戦したときから所属してくれているGK長谷川選手の今シーズンリーグ初スタメン、ビックセーブ連発はうれしい。
G大阪には気の毒な日程で、徳島は逆にこの機会を逃さないようにしないとG大阪に苦手意識を持ってしまう。
これまたレベルは違うのだが、G大阪は組織戦術というより個人の能力を全面に押し出してくるので、オリンピックの日本代表とスペイン代表を見ているような感じがした。