【蹴球観戦放浪記】短評:2021年9月18日徳島vs川崎

5連敗しかも0得点でホームに首位川崎を迎えた。

川崎はACLでの敗戦後、隔離されたまま、徳島に乗り込んできており、コンディション不安。かっこつければ、いいコンディションで戦いたかったが、ここは残留に向けて勝ち点がほしい。

名古屋戦で岸本選手がレッドカードを受けて出場停止の右サイドバックには藤田征也選手。昨年のチームのアシスト王に文句は言いたくないのだが、仕掛けがなく怖さが感じられないし、受けてもすぐにバックパスなので、守備に不安はあるが、左にジエゴ選手、右に福岡選手の方がいいと思ったのだが。ただ、この試合ではチームの攻撃が左サイドに偏っていて、ボールを握れるシーンは少なかったが、川崎の強いプレッシャーの中、比較的高い位置を撮り続けたことは評価できる。

個人的に守備で気になったのは2点。

・左サイドの守備
相手の右に飛び出した選手を福岡選手ではなく、西谷選手が後ろから追っかけるシーンが多かったこと。上げさせても中で弾き返すことを意識しているのかもしれないが、あれだけプレッシャーが少ないと中に持ってくることもできる。ジエゴ選手の守備のときも多く見られたが、福岡選手に変わっても変わらない。これはチームとしての決め事なのだろうか・・・。左サイドで目立っているなと思っていたが、名古屋戦の岸本選手が取られたシーンも同じような対応で結局後手に回ったように思う。チームとしての意図や狙いを知りたい。

・セカンドボールへのアプローチ
2失点目が顕著だったが、セカンドボールが取れないシーンはしょうがないとして、取られた後の寄せが遅い。2失点目は川崎があんな狭いスペースを繋いできた技術を褒めるべきだが、徳島は攻守が切り替わる一瞬待ってしまうシーンが目出つ。

川崎の選手が後半疲れが出たとはいえ、バケンガ選手、渡井選手、小西選手、ジョエル選手が入ってきたあとの攻撃には期待感があった。

岩尾選手のロングフィードから一美選手の綺麗なトラップからのボレーで久々の得点をしたが、狙えるところは縦パスを飛ばしてもいい。岩尾選手だけでなく小西選手はそういったボールを蹴れるし、J2でもひ弱に見えた小西選手が相手を飛ばすシーンも見られたので、そろそろ先発で出ることも期待したい。

3試合連続で3失点で結果は悲惨かもしれず、今回は流れの中で決められた得点もあったが、後半の攻撃シーンには次への期待を持たせてくれた試合だったと評価している。岩尾選手の言うように、結果は出ていないけど、チームは前を向いていると感じられた。

ZISO:未来への鍵 12th Talk

追記:
ノルウェーリーグのレベルがわからず、実力については懐疑的な意見も出ていたバケンガ選手だったが、柔らかいタッチで相手をかわしたシーンもあるように実力の片鱗を見せた。ポジショナルプレーを志向する徳島ですが、フィニッシャーについては垣田選手のレベルアップを促す意味でも補強が必要だと感じていた。宮代選手や一美選手の加入もその一環ではあるが、外国人で実績のある選手がチームの成績のためにも選手の成長にも必要だと思う。

そもそもポジショナルプレーを志向するサッカーはすぐれたフィニッシャーがいないといい試合をしたねで終わって、勝ちに結びつかない結果も多い。ポジショナルプレーの最高峰であるチームであるグアルディオラ監督のチームやスペイン代表をみてもそうだし、今いい試合内容ではないが結果ができているロドリゲス監督が率いる浦和もユンカーが来てから成績が安定してきた。

怖いFWがいると中盤のスペースもあきやすくなるし、結果ボールが回って相手の守備陣形も崩れる。また、ボールが回らなくてもワンチャンスでFWが決めてくれる。結果が出てくれば、内容はよくなるが、逆はなかなか結びつきにくいというのが個人的な印象。

バケンガ選手と渡井選手の奮起に期待。

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