スペイン化断念か
昨日も書いたようにレアル・ソシエダ出身のラバイン監督を解任して、吉田達磨監督が就任した。
ちなみに岡田本部長は記事やインタビューでは「スペイン化」とはあまり言っておらず、サポーターが監督がスペイン人だったことに起因しているように思う。岡田本部長は「コレクティブ」にと言う言葉を使っている。
リカルド監督時代はポジショナルプレーの概念がまだまだ日本に浸透していなかったことにより(ポジショナルプレーと言うよりポゼッションと呼ばれていた)、2年目は苦しんだものの、チームも順調に成長し、他の選手にも徳島がスペイン風のサッカーをしたと言う認識が高まったと思う。
ポヤトス監督はJ1に昇格直後、リカルド監督を浦和に引き抜かれたことに加えて、コロナと言う難しい状況、1年目はキャンプにも参加できずと言う苦しい中、J2へ降格してしまった。前任者より進んだ形でポジショナルプレーの浸透は進んだが、リスク管理を意識が強すぎて、ゴール前での迫力が足りなかったように思う。
そして今シーズン、チームに足りない縦への意識を強めると言うことでソシエダの分析官のラバイン監督を招集した。ポジショナルプレーが世界的に研究されたことや日本代表がカタールワールドカップで結果を残したこともあり、徳島においてポジショナルプレーがある程度完成したと判断し、次のステップへと進んだ強化部の方向性としては間違っていないと思う。
シーズン前の監督を選ぶ際のインタビューでも確認したと思う。ただ、経験の少ないラバイン監督は、やるサッカーのイメージはあったものの、実現するためのトレーニング、うまくいかない場合の対処法、試合でチームを変化させる方策が足りていなかったかもしれない。また異国の地でサポートする体制もととのっていなかった。
吉田監督は結果は残していないことは気になるが、元々ボールを保持することを志向するサッカー(保持することとポジショナルプレーは同値ではないけど)。結果を残した天皇杯はカウンターだったけど、相手との力量を考えるとしょうがない。
来シーズンはどうなるか明らかにされていないけど、筋としては来シーズンも見据えた契約となっているでしょう。日本人が監督になるからと言って、スペイン化が終わるわけではないけど、少しモヤモヤしている。
けど、まずはこの土曜の試合を観てみないと、前監督のためにもまずは残留できる位置を決めて、来シーズンの備えに使える時間を増やしてほしい。