【蹴球観戦放浪記】短評:2023年10月22日徳島vs磐田
ボール保持率69%vs31%、シュート数19(3)vs9(7)どちらが高い数値を示しているのだろうか。徳島である。
今季4試合目の現地観戦。雨の中の大宮以外ではすべて負けている。しかもポカスタでは前回は長崎に4失点、今回の磐田には3失点ちょっと前はポヤトス時代の三ツ沢での残留の望みもあった横浜FCでの大敗。自分が行くと何か悪いのだろうか。
磐田はビルドアップ時にGKにはプレッシャーはかけてくるが、CBには中途半端なプレスなのでかわして、つなぐことはできた。ただ、そこから先の中央部分はマークがきつくてうまくボールを引き出すことができなかった。原因の一つに2ボランチの位置関係があると思う。1アンカー時は役割がはっきりしているが、2ボランチの役割の受け渡しが難しく、同じ高さで揃っていたり、距離が短いので相手1人のマークで複数を見ることが可能になり、そこから先での位置的有利が作れない。シュート本数は多かったものの、相手のプレッシャーがある中でのシュートなので可能性のあるシュートが少なかった。
徳島はリカルド時代からポジショナルプレーを標榜(?)してきたが、ポジショナルプレーとはボールを基準にして、選手たちが正しい配置をとり、位置的有利を作っていくサッカーだと個人的に解釈している。CBも相手FWを惹きつけて、繋いでいく。アンカーがいい配置を取ることによって、相手2人がどちらか曖昧になるようになり、そこから余っていた選手に順々に繋いでいって、有利性を積み重ねていき、ゴール前では複数の選手が入れる状態やプレッシャーが少ない状況でシュートを打てる状況を作っていき、ゴールの可能性を高めていく。そんなサッカーをしていた。
今季はポジショナルプレーも研究されてきたので、その要素に加えてボール奪取を高い位置で取れるようなサッカーを目指していたと思うが、安定性はなかったのと、ベニ前監督に勝負師としての資質はこの時点ではなかったので、勝ち点を落とし、今の状況になっている。
今回は不規則な開催になって前回の試合から3週間あき、修正も行えたと思うが、残念ながらその要素は見えなかった。今回3失点の大敗でがっかりしたのではない。より辛いのがこのまま来年行ってもポジショナルプレーを標榜していた頃の徳島には戻らないだろうと感じたことだった。残り3試合とにかく残留を決めましょう。